不思議なもので、食べものの味そのものは思い出せなくても、どこでだれと食べたのかはわりと覚えていたりする。
食を中心に、家族との懐かしい会話や、新しい土地で出会った人など…
著者は、イスラエルの諜報機関モサドの元スパイ。
数々の成果を残し、引退まで生き残れたのだから、優秀だったのは言うまでもない。
そんな異色の経歴の著者が、実体験をもとに、…
出てくる人物は全員、後ろ暗いところをかかえている。
リズミカルに進む会話の裏には、常にかすかな緊張感とサスペンスの予感がただよっている。何気ない会話のようでいて、ムダは…
生活が便利になった代わり、多くの夢と仕事が奪われた。それも、いち企業の、いちサービスで。
状況の受け止め方はそれぞれだけど、音楽に関わる者たちは一様に、閉塞感をかかえて…
横山作品は本の分厚さと扱う題材のせいで、ガッチガチに固くて重たいと思う人が多いみたい。
でも実際読んでみると、大きな事件を、それに向き合うひとりの人間の物語に落としこん…
神話や宗教や歴史を描いた西洋絵画が、横に一文くっついただけで、日常の一場面に見えてしまう。
同じ経験がある主婦に刺さるのはもちろん、親にそういうことを言われたり、そうい…
親を老人ホームに入れるために久しぶりに帰郷したり。
先輩から受けたスパルタを平然と後輩に継承していた世代が、今ではパワハラにならないかおびえながら慎重に部活を見守る立場…
青砥が、須藤と一緒に過ごした日々を思いだす形で物語は始まる。
初めは意味が分からなかったいくつかの言葉が、あとになって須藤の口から発せられるシーンがある。
ささいな日常…
直木賞作家が恋愛を題材に絵本を作るというプロジェクトから生まれた本作。
ちょっと変わった恋愛を描くというコンセプトを裏切らず、読み終えたあと、もう一度最初から読み直した…