忍耐とユーモアは、それがあればどんな砂漠でも横断できる二頭のラクダだ ぼくはただ、物語を書きたかった。より このままここで書き続ければ命の危険があると感じ、亡命した著者。 ドイツ語で執筆し、現在では世界中の言語に翻訳されている。 亡命から50年が経った現在もドイツで活動し続け…
だれも本おじさんを助けられないの? 本おじさんのまちかど図書館より いくら政治家が入れ替わったってどうせ金太郎飴でしょ? 自分の生活には直接関係ないし。 学生の頃はそう思っていて、政治にも選挙にもまったく関心が持てなかった。 これは9歳…
さかなくんは あるくことが きらいでもないのです。 さかなくんより どうして自分だけこんなに大変なんだろう。 かといって変に気遣われて、特別扱いされるのも嫌だし。 みんなと同じことを、同じようにやりたいだけなのに。 そんなもやもやをかか…
もう一回、初めての告白をするの。 はじめてのより 直木賞作家4人が書き下ろした小説をもとに、YOASOBIが曲を作るというプロジェクト。 現在は『私だけの所有者』を原作にした楽曲『ミスター』が公開されている。 先に曲を…
むすめは おだんごを おいかけて はしりだしました おだんごころころ (女の子の昔話えほん)より 桃太郎、浦島太郎、花咲かじいさん……昔話の主人公は男性が多い。 かぐや姫とか鶴の恩返しとか、女性がメインの作品もないわけではないけど、みんなおしとやかというか、控えめな…
俺、そこまで読書家じゃないよ。好きなのは、本というより図書室。 図書室のはこぶねより 図書室は本との出会いの場だけでなく、居場所としての役割も大きい。 来る者は拒まず、干渉もしない、安全地帯。 著者の、本だけでなく、図書室への愛を感じる作品。
コイツを使う羽目にならなければいいんだがな 銀狐は死なずより 顔はおろか性別すら不明の幽霊のような仕事師 というキャラクターは、最近はあまり見なくなった。 いたるところに監視カメラがあり、性能のいいカメラがついたスマホをだれもが持…
きみは自分が追わていると思っているのか? スカーレットとブラウン あぶないダークヒーローより 昨晩自分が殺した男達の死体の横で目を覚ましたスカーレットは、平然と礼拝マットを広げて瞑想を始める。 冒頭からなかなか衝撃的。でもそれが彼女の日常。 いつ人や獣に襲われる…
自分を信じることは、貫くことは、逃げるより百倍も勇気がいる。 死にたがりの君に贈る物語より ごりごりのミステリーを期待して読み始めたけど、ちょっと違った。 謎もあるけど、それよりも、人の心のゆらぎとか脆さの方に重きが置かれている。 生きる意味とか目標とかをなく…