比喩としてではなく、これは自分の物語だ。 店長がバカすぎてより 店長や困った常連客のことを心の中でののしったり。 「マジで本気で辞めてやる!」と思いながらずるずる続けてしまったり。 働く人ならきっとどこかしら共感できるエピソードがあ…
あなたの仕事を近くで見させてもらえませんか 親方と神様より 六郎と浩太の間で言葉少なな会話が交わされるたび、お互いのことをあまり知らなくても、強い結びつきが生まれていくのが分かる。 話は短いけど、山を一歩一歩登っていくみたいに、…
父の人生がなかったことにされたのと同じだ。 さよならが言えるその日までより 子どもが知る親の姿は実はとても断片的で、仕事中の姿を見るとびっくりしたりする。 家と学校という狭い世界で生きている年頃にはかなり衝撃的で、一番近いと思っていた人が急に知…
いでよ富士!−−なんとかしろ! いいからしばらく黙ってろ!より 劇団の話なのに、なかなか芝居が始まらない。 残っている団員は、芝居の才能や情熱はあるのに、そのための現実的な準備は何もできない者ばかり。 演劇ド素人の富士の最初の仕事は…
「なにがおこったの?」「わからない!! はしれ!」 6600万年前……ぼくは恐竜だったのかもしれないより 恐竜にも親がいて、子がいる。 昔すぎておとぎ話のような存在の恐竜も、かつては同じ地球で生きていた生き物なのだと想像させてくれる。 恐竜の絶滅と親子の絆を描いた絵本。
奴らにとっちゃ、鮫みたいな存在だからじゃないの? 新宿鮫より いつもこの記事を書き始める時に、とっかかりになる言葉を探す。記憶に残った1文とか、最初に浮かんだ感想とか。 この作品の場合は「鮫島がカッコいい」のひと言に尽きる。
水が無ければ牛乳を飲めばいいのに 百姓貴族(1)より 1巻の表紙を開くと、そこには筆文字で「農家の常識は社会の非常識」。 確かに、非農家にはどの話題もひたすら新鮮。っていうかもはや、意味不明。 なのにどういうわけか、すっご…
殺戮者の私にとっては、追い風だった。 魔笛より 残虐な手口と、優れた知識と行動力で爆破を繰り返す礼子。 自分を理解してくれる相手とともに破滅したいという、かなりあぶない願望の持ち主だけど、行動は常に冷静で、その力は底…
ぼくのあし うごけ! なみだめネズミ イグナートのぼうけんより 臆病者が大切なもののために勇気をふりしぼる、児童書の王道ストーリー。 たまに吹き出しやコマ割りされたページが登場する、コミックテイストなイラスト。 卑屈な主人公と、口は…