日本の小説
人は自分の都合のいいように物事を解釈する。
真実は二の次。
でもそうやって真実から目をそむけ続ければ、必ずどこかにしわ寄せがいく。
甘い幻想か、辛い真実か…
ほとんどのミステリーはフーダニット(だれがやったのか調べる物語)だ。
その逆の手法が『古畑任三郎』や『刑事コロンボ』で有名な倒叙(最初から犯人がわかっている物語)。
…
東京の名のある坂と、その街を散策する。
坂の名前の由来や、街の成り立ちや、そこに住んでいた頃の父の姿を知る。
ただそれだけのお話。
なのに、とても、温かい。
前半、映画『メッセージ』(原作はテッド・チャン『あなたの人生の物語』)に既視感を覚えた。
(ある日突然、世界のあちこちに宇宙船が出現。地…
『活版印刷三日月堂』シリーズで小さな工房の話は読んだけど、こっちはもっと規模が大きくて近代的。
DTPで組版して、1枚の大きな紙に16ページ分印刷して、折って裁断して…
登場人物は多いし、独自の用語もたくさん出てくるけど、気づけば、設定の海に首までどっぷり浸かっているのが心地よくなっている。
中世ヨーロッパを彷彿とさせ、剣と魔法と…
真丈にとっては妹、鶴来にとっては妻、同じ人を失ったことでつながっている義兄弟。
信頼し合ってはいるけど、秘密も多くて、闇のある義兄弟の絆。
だれが敵で、だれが味…
スペインに“半分のオレンジ”という言葉がある。
半分に割ったオレンジの断面にぴったりはまるものは、世界にひとつしか存在し得ない。
自分にとって唯一無二の、大切な…
おいしい料理も、満腹で苦しくなるまで食べてしまうと、もう満足してしまってあまりリピートしたくならない。
逆にちょっと物足りないくらいで終わらせておくと、すぐにまた…