日本の小説
残虐な手口と、優れた知識と行動力で爆破を繰り返す礼子。
自分を理解してくれる相手とともに破滅したいという、かなりあぶない願望の持ち主だけど、行動は常に冷静で、その…
出てくる人物は全員、後ろ暗いところをかかえている。
リズミカルに進む会話の裏には、常にかすかな緊張感とサスペンスの予感がただよっている。何気ない会話のようでいて、…
生活が便利になった代わり、多くの夢と仕事が奪われた。それも、いち企業の、いちサービスで。
状況の受け止め方はそれぞれだけど、音楽に関わる者たちは一様に、閉塞感をか…
横山作品は本の分厚さと扱う題材のせいで、ガッチガチに固くて重たいと思う人が多いみたい。
でも実際読んでみると、大きな事件を、それに向き合うひとりの人間の物語に落と…
親を老人ホームに入れるために久しぶりに帰郷したり。
先輩から受けたスパルタを平然と後輩に継承していた世代が、今ではパワハラにならないかおびえながら慎重に部活を見守る立…
青砥が、須藤と一緒に過ごした日々を思いだす形で物語は始まる。
初めは意味が分からなかったいくつかの言葉が、あとになって須藤の口から発せられるシーンがある。
…
この作品で光るのはママの明るいキャラクター。これに尽きる。
快活で自由奔放、失敗しても、落ちこんでも、超ポジティブ。
ちょっと変わっているけど、料理がうまくて、…
読み始めてすぐ「ん?」ということが何度かあった。
うっかりすると読み飛ばしてしまいそうな、ちょっとした違和感。
それもパドルの影響で生じたものなのだが、それ…
一度すべてを失い、空っぽな世界を知っている青山は、墨が一滴も付いていない真っ白な紙に挑むことで、自らの過去を向き合っていく。
読んでいるうちにどんどん視界が狭まっ…