日本の小説
図書室は本との出会いの場だけでなく、居場所としての役割も大きい。
来る者は拒まず、干渉もしない、安全地帯。
著者の、本だけでなく、図書室への愛を感じる作品。…
顔はおろか性別すら不明の幽霊のような仕事師
というキャラクターは、最近はあまり見なくなった。
いたるところに監視カメラがあり、性能のいいカメラがついたスマホをだ…
ごりごりのミステリーを期待して読み始めたけど、ちょっと違った。
謎もあるけど、それよりも、人の心のゆらぎとか脆さの方に重きが置かれている。
生きる意味とか目…
やまない雨はない(だから耐え続けなさい)とか
話せばきっとわかるはず(だからちゃんと向き合いなさい)とか
愛があればなんでも乗り越えられる(だからもっと努力しなさい…
最初の●年はとにかく我慢。実力と経験が伴ってくれば、自分が本当にやりたいことができるようになる。
なんて言う人がよくいる。
でも実際はそこにたどり着く前に諦めて…
人は自分の都合のいいように物事を解釈する。
真実は二の次。
でもそうやって真実から目をそむけ続ければ、必ずどこかにしわ寄せがいく。
甘い幻想か、辛い真実か…
ほとんどのミステリーはフーダニット(だれがやったのか調べる物語)だ。
その逆の手法が『古畑任三郎』や『刑事コロンボ』で有名な倒叙(最初から犯人がわかっている物語)。
…
東京の名のある坂と、その街を散策する。
坂の名前の由来や、街の成り立ちや、そこに住んでいた頃の父の姿を知る。
ただそれだけのお話。
なのに、とても、温かい。
前半、映画『メッセージ』(原作はテッド・チャン『あなたの人生の物語』)に既視感を覚えた。
(ある日突然、世界のあちこちに宇宙船が出現。地…