日本の小説

私には、この大王国の黄昏の鐘が聞こえるよ

フェオファーン聖譚曲 op.1 黄金国の黄昏より

登場人物は多いし、独自の用語もたくさん出てくるけど、気づけば、設定の海に首までどっぷり浸かっているのが心地よくなっている。 中世ヨーロッパを彷彿とさせ、剣と魔法と…

われ亡命を希望す

アクティベイターより

真丈にとっては妹、鶴来にとっては妻、同じ人を失ったことでつながっている義兄弟。 信頼し合ってはいるけど、秘密も多くて、闇のある義兄弟の絆。 だれが敵で、だれが味…

We are all alone

我々は、みな孤独であるより

はっきり言うと、バイオレンスが苦手な人にはまったくおすすめできない。 私は学生の頃から、ご飯を食べながらクライムドラマの死体解剖シーンを見て鍛えてたから平気だった…

私はやはり自分がかわいい。

世界の終わり、あるいは始まりより

歌野晶午作品、2連発。続けて読んだら、書かずにいられなかった。 『葉桜の季節に君を想うということ』と共通しているのは、長い階段の途中に現れた踊り場みたいなラスト。…

桜の花は本当に散ったのか?

葉桜の季節に君を想うということより

小説でも映画でも、前評判が高すぎる作品に対して、どうしても腰が重たくなる。 通常なら楽しめたであろう作品も、高まりすぎた期待値を超えられずに、結局「こんなもんか」…