日本の小説
“道草を食う” という言葉は、人や荷物を運ぶ馬が道ばたの草を食べ始めてしまって進めなくなることから来ている。
本来、道草を食うのは人ではなく馬なわけだ。
でもこ…
考える力を身につけた子どもが未来を作る。
それがミライの学校の方針。
「先生」と呼ばれる大人たちはキラキラした目で理想を語り、子どもたちを自立したひとりの人間と…
一般的に、暴力の世界で女性は弱者に回りがちだ。
新道はそこをやすやすとひっくり返してくれる。
力を誇示することはないが、ケンカを売られた瞬間、嬉々として相手をボ…
著者は今作で、線香花火を「火花の爆ぜる音は、傘に降り注ぐ雨音のようだ」と表現している。
楽しい記憶につながる花火、けれど使えば使うほど残りが減っていく。
悲しい…
いずれも短い期間を切り取ったお話。
平凡な日常にふいに不思議ななにかが現れ、慣れてきたころには、いずこかへ去っている。
なんだよ、もっといてくれてもよかったのに…
異世界転生ものと、入れ替わりもののミックス。
そこにプロの暗殺者と現代のいじめられっ子という、生存競争ピラミッドの上位と下位を当ててくるのがおもしろい。
一…
災害派遣で炊き出しをする自衛隊の映像を、ニュースなどで見たことがある人は多いはず。
被災者に温かい食事を提供する裏で、自衛官たちは冷たい缶飯を食べている。
けれ…
両刃の斧——ラブリュスは怪物を閉じこめた牢獄に掲げられていたもので、迷宮(ラビリンス)の語源ともいわれる。
迷宮を切り開こうと振り上げた斧が、後ろにいる大切な人を…
護衛艦で『ダイ・ハード』をやりたかった。
作者がそう言う通り、船という閉ざされた空間でテロリストと戦うお話。
そこにおじさんミーツ青年のドラマを織りこんだ、…