へいの うえに くろいのが いた。 くろいのより 主人公の女の子は幼稚園から小学校低学年くらいの年で、帰り道はいつもひとりだということしか分からない。 くろいのに話かけたり、あとをついていったりしても、女の子を気…
いきなり声が出なくなる。声帯が、思うように動かなくなる。 遥かに届くきみの聲より 朗読が題材なので、絵本などの作品がたくさん登場する。 特に、朗読部の先輩が『ちいちゃんのかげおくり』を読むシーンはぐっと引き込まれた。 作品は知らなかったけど、…
自分の動向が子どもにスパイされているなどとは、夢にも考えない。 英国情報局秘密組織チェラブ Mission1:スカウトより 最後のページの、続刊の宣伝ページに「映画化決定!!」の文字が。 そんな映画あったっけ? と調べてみれば、やっぱり。立ち消えになったみたい。 おまけに、本国では1…
俺はいつだって演じている。何かを。 舞台より だれも知っている人がいない旅先では、ちょっとだけ大胆になれたりする。 その土地のルールや習慣を知らずに恥かいても「初めてだから許して」と開き直れると、精神的にはか…
ロックの伝道師は孤独を余儀なくされるのであった。 田舎でロックンロールより 奥田英朗のエッセイは、ひねくれてて好きだ。 ひねくれてるところをちょっと達観した感じでセルフ指摘して「ははは。」で結ぶの、好き。 たまに、まったく知らない話をし…
わたしたちはふたたび戦わなくてはならない。生きのびるために サバイバーズ 孤独の犬より 「この子は野生じゃ1日も生きられない」 自分のペットに対してそういう風に言ったり、言うのを聞いたことがある人はきっとたくさんいるはず。 面白いのは、この作品…
ずっと終わってほしくない わくわくばかりのゆめじかん サーカスが燃えたより 去年、サーカスを見に行ったけど、行く前はあまり気乗りしなかった。 小さい頃にも1回見たのだが、なんであんな危ないことをするのか理解できなくて、ただ怖かった記憶しか…
『かみさま』なんていないのだ のら猫のかみさまより 近所に、のら猫のたまり場がある。 ひなたぼっこしている猫たちは人馴れしていて、機嫌がよければ触らせてくれる。 でも中には、視線を向けただけで逃げるほど警戒心の強…
寂しいときは、ひとりで暗いところにいてはだめなのよ 魔女たちは眠りを守るより タイトルも詳しい内容も忘れてしまったけど、小さい頃、同じ絵本ばかり何度も読み返している時期があった。 短いお話で、すぐに終わってしまうのが寂しくて、終わったらすぐ…