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あらすじ

元エージェントが教えるスパイ入門書。
スパイになる方法や、厳しさ、危機に直面した際の対処法などを指南する。

著者は、イスラエルの諜報機関モサドの元スパイ。
数々の成果を残し、引退まで生き残れたのだから、優秀だったのは言うまでもない。

そんな異色の経歴の著者が、実体験をもとに、スパイに憧れる人のために、スパイとはどんな仕事なのかをユーモアを交えながら説明する。

第1章で早速、読者のスパイ能力をテストする。いくつかの質問に答えて、点数から適正を判断するのだ。私の結果は

「あなたは普通並みで、ほとんどの人がそうである」

むっ。
知ってたけど、改めて言われるとちょっと悔しい。

ハウツー本はあまり得意じゃないけど、そんな具合にまんまと冒頭で心掴まれて、最後まであっという間に読んでしまった。

潜入、偽装、尾行、情報屋との接触、暗号解読、金や異性トラブルへの備えなどなど。
「007」や「ミッション・インポッシブル」みたいな派手さはゼロ。やってることは究極に地味だけど、ひとつひとつが命がけ。

スパイになんかなるもんじゃないよ、と言いながら、わりとノリノリで自分の手柄や失敗談を語ってくれる。

スパイものが好きな人にはたまらない一冊。