あらすじ
駅のホームで女性の自殺を止めた俺。後日お礼にやってきた、さくらと名乗る女性に俺は好意をいだいていく。
一方、フィットネスクラブで知り合った女性・愛子から、おじいさんの死の真相を調べてほしいと頼まれる。
愛子の考えでは、おじいさんは保険金目当てに殺されたらしい。
探偵事務所にいたことある、自称「何でもやってやろう屋」の俺は調査を始める。
駅のホームで女性の自殺を止めた俺。後日お礼にやってきた、さくらと名乗る女性に俺は好意をいだいていく。
一方、フィットネスクラブで知り合った女性・愛子から、おじいさんの死の真相を調べてほしいと頼まれる。
愛子の考えでは、おじいさんは保険金目当てに殺されたらしい。
探偵事務所にいたことある、自称「何でもやってやろう屋」の俺は調査を始める。
小説でも映画でも、前評判が高すぎる作品に対して、どうしても腰が重たくなる。
通常なら楽しめたであろう作品も、高まりすぎた期待値を超えられずに、結局「こんなもんか」という後味になる。そういうもったいない経験をいくつもしてきた。
だから、この作品もあまり期待しすぎないようにしていたし、事前情報も入れないようにしてた。
うん。そのかいはあった。
俺とさくら、俺と愛子、探偵時代の俺、詐欺に引っかかって転落していく女性の話が並行して進んでいく。
これって、ちゃんとまとまるの?などと疑問がよぎる瞬間もあった。
期待しないようにはしていたけど、いつになったら話題になっているような仕掛けがくるの? というのも常に頭の片隅にあった。
でも読みながら、なんとかしてくれるんだろうな、という不思議な安心感があった。
初めて読む作家だったけど、身を任せられるどっしりした雰囲気が序盤から漂っていたから。
そして、ある瞬間、突然それはやってくる。
おおっ、そうきたか。
タイトルの意味がじんわりとしみてくる。
本編からはなかなか想像できないすっきりしたラスト。