「すき」って いって、いやがられたらどうしよう。

あらすじ

クラスの中で「すき」を伝えるのがはやっている。

主人公も好きな人はいるけど、直接本人には言わない。

するとクラスの女子から、言葉にできない「すき」は本当の「すき」ではないのだと言われてしまう。

不思議なもので、だれかが好きな気持ちを伝えると、他の子はその子のことを好きと言えなくなる。

別に言ってもいいはずなんだけど、心理的ハードルがぐんと上がってしまう。

そんな初々しい恋心を描いた絵本。

小学校なんかでたまに発生する告白ブーム。

だれがだれに好きって言ったとか、だれがだれのこと好きらしいとか噂が飛び交う教室で、主人公はそのブームに乗っかれずにいる。

好きな子が他の子と一緒にいると気になって仕方がない。

でも自分の想いを伝えて嫌われてしまったらと考えると怖くて、じっと「すき」を胸にしまいこんでしまっている。

けれど、口にださないからといって、その気持ちが他の人よりも軽いわけではない。

ただ背中を押すだけでなく、ラストにはミステリー作家らしい仕掛けもある絵本。