あらすじ
街で果物を買ったカップル。
かごの底にはなぜかネックレスが入っていた。
宝石がたくさんついたネックレスに、彼女は大興奮。
同時にふたりは新聞で、宝石盗難事件のニュースを知る。
街で果物を買ったカップル。
かごの底にはなぜかネックレスが入っていた。
宝石がたくさんついたネックレスに、彼女は大興奮。
同時にふたりは新聞で、宝石盗難事件のニュースを知る。
結婚を控えた霊媒師の最後の降霊
探偵ポワロが旅行中に出会った女性と盗難事件
ある姉妹のもとに来た完璧なメイドの噂
元カレが夫を殺す夢を見た女性のもとに、元カレから電話が来る
などなど……
怪異ものから探偵ものまで、謎とサスペンスに満ちたお話を集めた短編集。
それぞれのお話は短いのでサクサク読める。
あらすじは「収穫の多い日曜日」から。
思いがけず手に入った高級ネックレスをどうするか、カップルは意見を交わす。
警察に届ける?
それとも売っちゃう?
どちらの気持ちも、わかる。
他の短編も、カラーは違うけど、人の欲がお話のトリガーになるところは共通している。
人はみんな完璧じゃないし、欲に流されてしまうこともある。
自分が流されていたと気づいたときの、あのヒヤッとした焦りや後悔が、キャラクターを貫通して読者にもグサグサ刺さってくる。
その残酷さが、そのまま余韻となって読了後もしばらく残る。
アガサ・クリスティーの短編は初めて読んだけど、どの作品も切れ味抜群で、他にも読んでみたくなった。