「なにがおこったの？」「わからない！！はしれ！」

あらすじ

ドラコレックスの親子は、肉食恐竜から逃げながら力を合わせて生きていた。
数日ぶりにありつけた食事の最中にも、おっかないやつが襲ってくる。

その時、もっと恐ろしい何かが空から降ってきた。

恐竜にも親がいて、子がいる。

昔すぎておとぎ話のような存在の恐竜も、かつては同じ地球で生きていた生き物なのだと想像させてくれる。
恐竜の絶滅と親子の絆を描いた絵本。

文章はとても少なくて、ほとんどがセリフ。
どういう状況なのかは、絵をじっくり見て自分で読み取るスタイル。

個人的には、内容よりも絵の方が気になってしまった。

たくさんの種類の恐竜の生き生きとした姿が描かれている。
力強い線に色数を絞った着色で、原始的な印象を受ける。絵本ではあまり見かけないタッチで、インパクトがある。
でも違和感もあった。

なんていうか、絵本のために恐竜を描いたんじゃなく、恐竜のために絵本を描いたような感じ。
だって、だれも生きている姿を見たことがないのに、恐竜の後ろ姿や、足の裏をこんなに迷いなく描ける絵本作家がどれだけいる？

で、調べてみたら、イラストのCANさんの肩書は「恐竜画家」。
絵本ではなく、恐竜を描く人。なるほど納得。

恐竜が好きで、研究職以外でそれを仕事にできるなんて素敵だな、って内容と全然関係ない感想になっちゃった。