本棚散歩

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自分は今、おそらく美しい顔をしているだろうと思った。

美しい顔より

主人公のサナエは、マスコミを見下しながらも、彼らが望む「けなげな被災者」を演じることで生きる気力をとり戻していく。

実際、取材が入った地域には多く…

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自分の心のなかにしか、僕がいられる場所はないのだ。

じっと手を見るより

窪美澄作品に出てくる人物はみんな、残酷なほど正直だ。とても静かなのに、人間の不完全な部分を容赦なく、えぐってくる。

日常にかすかに漂う閉塞感や、華…

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馬鹿を装っているのか、あるいは真性の馬鹿なのか……。

空中ブランコより

神経科なのに、診察にきた患者はまずビタミン注射を打たれる。患者の腕に刺さる針をじっと見つめて、医者は鼻息を荒くしている。そう、この医者、かなりヤバイ。

…

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本棚散歩について

おもしろいと思った本のレビューを公開するブログ。
小説をメインに絵本とか幅広く紹介したいけど、やっぱり好みに偏るかも。
目指すは「読んでみようかな」と思ってもらえる読書感想文。
ネタバレはしないので、結末はぜひ自分で読んでみて。

かいている人

たかみー自画像

たかみー

好きな言葉「のらりくらり」

◆今月のおすすめ

私も、あの夏、あそこにいた。

琥珀の夏より

あらすじ

カルト団体「ミライの学校」の敷地跡で少女の白骨遺体が発見される。

かつてミライの学校に行ったことがある法子(のりこ)は、報道を見て動揺する。

もしかしたら、それはミライの学校で仲良くなったあの子なのではないかと。

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