「なにがおこったの?」「わからない!! はしれ!」 6600万年前……ぼくは恐竜だったのかもしれないより 恐竜にも親がいて、子がいる。 昔すぎておとぎ話のような存在の恐竜も、かつては同じ地球で生きていた生き物なのだと想像させてくれる。 恐竜の絶滅と親子の絆を描いた絵…
奴らにとっちゃ、鮫みたいな存在だからじゃないの? 新宿鮫より いつもこの記事を書き始める時に、とっかかりになる言葉を探す。記憶に残った1文とか、最初に浮かんだ感想とか。 この作品の場合は「鮫島がカッコいい」のひと言に尽きる。…
水が無ければ牛乳を飲めばいいのに 百姓貴族(1)より 1巻の表紙を開くと、そこには筆文字で「農家の常識は社会の非常識」。 確かに、非農家にはどの話題もひたすら新鮮。っていうかもはや、意味不明。 なのにどういうわけか…
殺戮者の私にとっては、追い風だった。 魔笛より 残虐な手口と、優れた知識と行動力で爆破を繰り返す礼子。 自分を理解してくれる相手とともに破滅したいという、かなりあぶない願望の持ち主だけど、行動は常に冷静で、その…
ぼくのあし うごけ! なみだめネズミ イグナートのぼうけんより 臆病者が大切なもののために勇気をふりしぼる、児童書の王道ストーリー。 たまに吹き出しやコマ割りされたページが登場する、コミックテイストなイラスト。 卑屈な主人公と、…
おいしいものが好きじゃない人なんているだろうか とりあえずウミガメのスープを仕込もう。より 不思議なもので、食べものの味そのものは思い出せなくても、どこでだれと食べたのかはわりと覚えていたりする。 食を中心に、家族との懐かしい会話や、新しい土地で出会った…
貴重な情報は酔っている人から入手される。 スパイのためのハンドブックより 著者は、イスラエルの諜報機関モサドの元スパイ。 数々の成果を残し、引退まで生き残れたのだから、優秀だったのは言うまでもない。 そんな異色の経歴の著者が、実体験を…
私は正義の味方になりたいんじゃないの。 GIVER 復讐の贈与者より 出てくる人物は全員、後ろ暗いところをかかえている。 リズミカルに進む会話の裏には、常にかすかな緊張感とサスペンスの予感がただよっている。何気ない会話のようでいて、…
俺は、こんな曲を作りたかったんだ。 電気じかけのクジラは歌うより 生活が便利になった代わり、多くの夢と仕事が奪われた。それも、いち企業の、いちサービスで。 状況の受け止め方はそれぞれだけど、音楽に関わる者たちは一様に、閉塞感をか…