みかげは工場で、ロールケーキにイチゴを並べるバイトをしている。
だからイチゴとケーキは、重要なシーンでたびたび登場する。
モノ自体は同じなのに、その時のみかげの心境によ…
子どもの手が、動物をなでる。
それだけなのに、とっても温かい気持ちになる。
2012年度「ピンポイント絵本コンペ」最優秀賞受賞作家が描く「親子でスキンシップしたくなる」…
いくつかある乙一の別ペンネームのうち、青春、恋愛などソフトな作品を担当する中田永一。
本作はファンタジーであり、ミステリーであり、恋愛でもあり、ちょっとダークな面もある…
小学生の頃、流行のゲームを私だけ持っていなかった。
友達と集まってもみんなゲームに夢中で、私は横から画面を覗くだけ。
一緒にいるのに輪に入れない寂しさがあった。
その時…
当事者にとって裁判や判決は、その後の人生に大きな影響を与える。
へたをしたら、事件そのものよりも大きな影響を。
そう考えると、事件を見極め、裁く立場にいる裁判官の責任は…
御年90歳、穢れを知らぬ高貴なお方。言い換えれば、世間知らずの老婆。
無意識にそんなふうな見方をしている人もいるらしい。
でも、実はそう思わされているだけなのかも……?…
あの人も、この人も、隠し事がある。
それぞれ事情があって、完璧な悪だと責めることはできない。
みんな必死に自分の生活を、ささやかな幸せを守ろうとしている。
例え、他人を…
1970年代に出版された作品の新装版。
そのため、文章はなかなかレトロ。
けれど、それが独特のリズムと味を出している。
理一郎は自分の常識から外れたものや、理解できないものに出会う。
戸惑いはしても、決してそれを否定したり笑ったりはしない。
“うちはうち、よそはよそ”という、優しい無関心…